癒しと自分を探す旅

2011年3月、アメリカに住みつつも、仕事で世界を飛び回っていた私は、オーストラリアからの出張を終えてサンフランシスコ空港に降り立ったとき、その日、日本で何が起きたのかを知りました。それは、私が日本人としての自分を改めて強く意識するきっかけとなり、同時にスピリチュアルへの目覚めにもつながった出来事でした。
それ以降、3人のまだ小さかった息子たちの子育てと仕事に追われる日々の中で、私は少しずつ、世界をスピリチュアルな視点で見ることを学んでいきました。その後も、ごく普通の会社に勤め、バリバリと仕事をこなす一方で、アメリカ人やイギリス人の先生たちから訓練を受け、スピリチュアルな鑑定の仕事を趣味の副業として行っていました。
そんなある時、「ヒーリング」という考え方に出会ったのです。

ヒーリング?
「ヒーリング」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?英語で「癒すこと」という意味の言葉です。
「癒し」とは何でしょうか?癒しとは 、肉体的または精神的な疲れや悩み、苦しみを和らげたり、取り除いたりすることです。
人によって、何に癒されるかはそれぞれ違います。たとえば、マッサージを受ける、お風呂に入る、美味しいものを食べる、ペットを抱きしめる、恋人の顔を見る……そういったものが癒しになることもあるでしょう。

私の疑問:癒しとは?
世の中には「ヒーラー」と呼ばれる人たちがいます。「ヒーラー」とは「癒す人」という意味です。日本語で検索するとゲームのキャラクターが出てきたりしますが(笑) 医師や看護師のように医学 的に癒す人だけでなく、アロマ(香り)、音(音楽)、手で触れることなどを通じて、心や体に疲れを抱えた人を癒す仕事をしている方々もたくさんいます。
たしかに、マッサージを受けたり、アロマの香りをかいだり、温泉に入ったりすると、その時は癒されたように感じます。でも、日常生活に戻るとまたすぐに疲れて、癒しが必要になる……そんなこと、ありませんか?私はずっと、「それって本当に“癒された”と言えるのだろうか?」という疑問を感じていました。


デイビッド・エリオット氏との出会い
そんなとき、私はアメリカの有名なヒーラーであり、マスター(教師)でもあるデイビッド・エリオット氏のウェブサイトと著書に出会いました。彼の本は、一度読み始めたら止まらないほど、心に響く内容でした。
そして、そこに紹介されていた「呼吸瞑想」を試してみることにしました。それ以来、私はほぼ毎日呼吸瞑想を行い、彼の本にある演習を実践してきました。元々私は、心身ともに比較的健康で、「癒しなんて自分には必要ない」と思っていたタイプでした。けれど、呼吸瞑想を始めてみると、過去の悲しみやつらい記憶、自信のなさ、将来への不安や恐れなど、さまざまな感情があふれてきたのです。
デイビッド氏のアドバイス通りに呼吸瞑想を続けていくうちに、そうした感情を自分自身で癒せるようになりました。そして、自分を愛することを実践することで、心も体も健康になり、生活に豊かさが生まれてくるのを実感しました。その後、私はデイビッド氏の「ヒーラートレーニング」プログラムを修了し、認定ヒーラーとなりました。
ここで言うヒーラーというのは、決して大げさな存在ではありません。誰かの傷に手をかざせば癒せる……そんな魔法のようなことができるわけではありません(笑)。
このトレーニングを通じて学んだのは、「癒しとは、癒されたいと願う本人の意志と働きかけによってこそ、本当に効果を発揮するものだ」ということでした。少なくとも、私は癒しのしくみと呼吸法についてしっかり学んだことで、自分自身を癒したいと願う方々にとって、ガイドとしての役割を果たすことができるようになったと思っています。